2015-01-20

ナガサキホウオウゴケ

 写真のコケは、ホウオウゴケ属であることは分かっても、最初は種名に自信がありませんでした。 2015.10.30.に同じ所から採集したものを調べ、ナガサキホウオウゴケ Fissidens geminiflorus であるとわかりましたので、6~8枚目の写真を追加するとともに、最初の記事を加筆訂正しています。(2015.11.4.)


 写真の場所は湧水の滴る岩壁で、植物体はいつも濡れている状態です。


 蒴( さく:胞子が入っているところ )の蓋には長いくちばしがあります。 この蓋が取れると、下のような姿になります。



 蒴歯は赤い色をしています。 蒴歯は一重(内蒴歯のみ)です。


 上はナガサキホウオウゴケの葉です。 茎の左右に2列に葉をつけ、葉の中央脈の片側の下方が2裂して茎を包むのは、ホウオウゴケ科の特徴です。 「ホウオウゴケ」の名は、この端正な姿を鳳凰の尾羽に見立てたものでしょう。
 ナガサキホウオウゴケの葉は、中肋が葉先から短く突出しています。


 1枚の葉の長さは 2.5mmほどです。 上のスケールの最小目盛は 0.1mmです。


 葉の基部は茎に下延し、しばしば上の赤い矢印のような膨らみが観察されました。


 ホウオウゴケ属の葉は、上翼、腹翼、背翼に分けられます。 上は腹翼(左)と上翼(右)の境を撮ったものです。 葉の縁に舷はありません。

 ナガサキホウオウゴケは雌雄異株です。 上の写真を撮った隣の谷で見つけた下は、胞子体が見つからず、雄株でしょう。


(2015.1.19. 堺市南区豊田)