2015-03-27

クモノスゴケの胞子体

 クモノスゴケ Pallavicinia subciliata については葉状体の様子を1月に載せましたが(こちら)、その後、胞子体が作られはじめました。 以下は胞子を飛散させるまでの様子です。

● 2月3日



 胞子体の形成が始まっています。 偽花被に保護されて、色の濃い部分に蒴があるのでしょう。

● 3月4日



 胞子体が偽花被の外に姿を見せはじめました。 黒い部分が蒴で、白い部分は蒴柄です。

● 3月24日


 蒴が裂けて胞子が散布されています。 胞子は写真に写るような大きさのものではありませんが、裂けた蒴の所に見られる褐色の糸くずのようなものは「弾糸」と呼ばれるもので、これが広がることで胞子が散布されます。 下はその拡大です。


 この弾糸を顕微鏡で見たのが下です。



(撮影場所:堺市南区豊田)

※ 雌器の包膜(雌包膜)と雄器の包膜(雄包膜)が見られた5月下旬の様子はこちらに載せています。