2017-03-29

トガリスギバゴケ


 上は、少し他のコケも混じっていますが、トガリスギバゴケ Kurzia gonyotricha です。 群落は崖にあり、肉眼的にはうすい緑色でのっぺりとしていました。


 少し倍率を高くしてコントラストを強調してみたのが上の写真です。 乾いた状態で撮っていますが、棒状のものがたくさんの葉の集まりであることが何となく分かります。

 以下は顕微鏡での観察です。 水でプレパラートを作成していますから、もちろん湿った状態で、葉は開いています。


 葉は基部まで3(~4)裂し、基部で膝を折ったように曲がっています。 葉の裂片の先は尖っていて、これが和名の由来でしょう。


 上の写真では左上と右下隅に腹葉が写っています。 下は腹葉を拡大したものです。 腹葉は葉とは異形で2裂し、葉に比較して著しく小さく、殆どの腹葉は6細胞からなっていました(下の写真に番号をつけてみました)。


(2017.3.26. 徳島県阿南市新野町)

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