2017-08-29

クスベニヒラタカスミカメの成虫と幼虫

 私が最初にこのカメムシをみつけたのは 2015年12月で、その時にカメムシの専門家に問い合わせていただくと、この1年ほど大阪府南部などあちこちで見つかっている外来種のカメムシだが、学名等は不明だということでした(こちら)。 それが昨年(2016年)になると、外来種で天敵がいないためなのか、あちこちでたくさんみつかるようになりました。
 今年はさらに増えるのではないかと心配されてもいますので、近所の堺市南区鉢ヶ峯寺にあるクスノキを何本か見て回りました。


 ほとんどの大きなクスノキの葉には、クスベニヒラタカスミカメ Mansoniella cinnamomi に吸汁されたと思われる痕がありました(上の写真)。


 上は1枚目とは別の場所のクスノキの落葉です。 落葉にもたくさんの吸汁痕が見られます。



 クスベニヒラタカスミカメの成虫もあちこちで見られました。 体長は翅の端までで6mmほどです。

 昨年は秋口に大量発生が見られました。 それならば今くらいの時期に幼虫が見られるのではないかと探してみると・・・



 上がクスベニヒラタカスミカメの幼虫です。 体長は3mmでした。 小さくて、体色が透明感のある緑色ですから、葉の裏に動かないでいると、肉眼ではほとんどその存在は分かりませんが、成虫より多くの個体数がいるように思いました。 齢は分かりませんが、大きさからして、若齢の幼虫だと思います。
 体が濡れていますが、アブラムシの甘露に似た液を分泌して体表を覆い、乾燥から身をまもっているのではないかと思います。

(2017.8.29. 堺市南区鉢ヶ峯寺)

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