2017-04-16

しばらくブログを休みます

 明日から石垣島・西表島に行ってきます。 戻ってきてからもいろいろ予定が立て込んでいますので、しばらくブログを休みます。 再開は4月末か5月上旬になると思います。


2017-04-14

ヒロハヒノキゴケ


 上はスギの根元に群生しているヒロハヒノキゴケ Pyrrhobryum spiniforme var. badakense です。 右上にスギの枯枝が写っていますので、おおよその大きさは分かるでしょう。
 この群落と接するように地面にはヒノキゴケが群生していて、両者を比較すると大きさが明瞭に異なり、ヒロハヒノキゴケの方が小さいのですが、単独の写真ではヒノキゴケとの区別は難しいですね。 ただ、小さい分、胞子体がヒノキゴケよりも飛び出しているように思います。


 ヒノキゴケとの違いは、胞子体のついている位置を見れば明らかで、ヒノキゴケの胞子体は茎の途中につくのに対し、ヒロハヒノキゴケの胞子体は茎の基部につきます。


 ヒロハヒノキゴケは、琉球など世界の亜熱帯~熱帯に分布するハリヒノキゴケの変種とされています。 上はヒロハヒノキゴケの雌苞葉を撮ったものですが、ハリヒノキゴケの苞葉は1mmあまりであるのに対し、ヒロハヒノキゴケの苞葉は4mm以上あります。

(2017.3.16. 徳島県海陽町 轟九十九滝)

2017-04-13

イワダレゴケ


 上は岩から垂れ下がるイワダレゴケ Hylocomium splendens、まさに岩垂れゴケです。 イワダレゴケは大型で、世界に広く分布するコケです。 多年性のコケで、上の写真の右下でよく分かりますが、前年度に成長してアーチ形に曲がった茎の途中から今年度の茎が出て、植物体は全体として階段状になります。 年次成長が明瞭ですので、この階段を数えることで、何年経っているかが分かります。


 植物体を伐り株の上に置いてみました。 階段状になっている様子を平面の写真で表現するのは難しいうえに、毎年同じように成長できるとも限らず、難しいところもあるのですが、上の植物体で5~7年経っていると思います。

(2016.7.21. 北八ヶ岳)
 昨年の7月に撮った写真ですが、まだ載せていなかったことに気付き、載せることにしましたが、コケに限らず、そんな写真がまだまだあります。 ブログに載せるより野外に行きたい気持ちの方が強いからですが、どうしよう・・・

2017-04-11

KOBEコケ展2017


 KOBEコケ展2017 のポスターができました。

 私の担当するセミナーについてはこちらに載せています。


2017-04-10

キダチヒラゴケ


 上の写真の中央から左右に広がっているのがキダチヒラゴケ Homaliodendron flabellatum です。 大きなコケで、右上のスギの枯葉と比較しても、その大きさがわかるでしょう。
 渓谷の岩上に生えていましたが、濡れているのは雨のためです。


 這う一次茎(上の写真の左下)から立ち上がった二次茎は平らに羽状に分枝しています。


 二次茎や枝につく葉は光沢があり、扁平についています。


 葉は非相称で葉先の縁には大きな歯牙があります。基部の縁は片側だけが内曲していて、上の写真でも折れ曲がっています。 中肋は葉の中部に達しています。



 上の2枚は同じ葉の葉身細胞で、歯牙に近い所と中肋に近い所とを載せました。 場所によって細胞の形や長さが異なっていますが、平凡社の図鑑に記載されている葉身細胞の形や長さは前者についてのみのようです。

 ところで、下の写真で、赤い丸で囲ったものはゴミ(小石?)ですが、これと似た大きさのものが茎に接してたくさんあります。 少しボケて見えるのは、これが葉と葉の間にあるからで、葉をとおして見ているからです。


 下の写真は、このうちの2つについて、上にある葉を取り除き、深度合成したものです。 写真の右上にはもう一つ、葉に隠されているものが存在します。


 葉よりも細く小さい褐色や緑色の苞葉に守られて何かがあるようですので、この部分を取り出し、光がとおるように半分に切って薄くして顕微鏡で撮影したのが下です。


 細胞が一列につながった糸状の側糸らしいものが見えることから、色の濃い部分は精子を出し終えた造精器ではないかと思います。

(2017.3.16. 徳島県海陽町 轟九十九滝)